価値創造の源泉である人づくり・人材戦略

基本的な考え方

 当社グループの企業価値を創りだす源泉は、人材にあると考えており、中期経営計画(2025-2027)においても、「価値創造の源泉である人づくり」をマテリアリティの一つと掲げています。また、九州における労働人口減少という深刻な構造課題に直面する中、今後も企業価値を維持・向上していくためには、人材戦略に基づく人的資本経営の推進は、当社グループの企業価値の向上と持続的な成長の実現に不可欠なものだと認識しています。「わたしたちの夢を実現するためのJR九州の人材戦略」は2つの基本方針と5つの柱で構成されています。2つの基本方針は、社員一人ひとりが働きがいを持っていきいきと活躍でき、また、仕事や研修等の挑戦の機会を通した成長が、当社の未来につながっていくとの考えで定めました。さらに、誠実さ、向上心、包容力等の人として大切にして欲しい力を「人間力」、課題発見力や実行力等の業務を遂行するうえで必要な力を「実務力」とそれぞれ定義し、これらの力を日ごろの業務や職場でのコミュニケーション、自己啓発等で磨いていってほしいと考えています。
 2つの基本方針を支える5つの柱については、それぞれに関連する人材KPIと中期経営計画の3カ年で特に注力する取組みを設けています。人材KPIの達成に向けて、単年度の重点取り組みを設定し、毎年行う従業員意識調査の結果や現場長などの声などをPDCAサイクルのCに位置づけ、検証を行いながら各種施策を推進しています。
 今後も、経営理念である「九州の元気を、世界へ」の実現に向けて、人材戦略に基づく様々な施策に取り組み、「安全を最優先し、お客さま視点で考え、安心で快適な毎日と“わくわく”するときをつくる」人づくりを推進してまいります。 

価値創造ストーリー・人材戦略の推進

人材戦略の推進体制

ガバナンス

 人的資本経営を推進するために、2023年4月に設置した社長執行役員を委員長とする「人材戦略委員会」を継続的に実施し、人材戦略に関する取り組みを審議していました。
 2025年度は、人材戦略委員会を7回開催し、人材に関する各種計画の策定や取り組みの進捗確認など、延べ22の議題を付議し、議論しました。また、人材戦略における2025年度の振り返りと2026年度の重点取り組みについては、取締役会にて報告しました。

人材戦略の推進体制図
人材戦略委員会の主なテーマ

戦略

  人材戦略にて掲げている柱に基づいて、具体的な取り組みを計画して人材戦略委員会にて練り上げ(P)、実施しました(D)。その後、従業員意識調査の結果や人材に関するKPIの進捗を確認し、人材戦略委員会にて、その取り組みの結果を検証し(C)、課題を抽出、次の手を打ちました(A)。こうして、社員が働きがいを持ち、いきいきと活躍できる会社をつくり、人間力と実務力を持った社員の育成を図ります。


<人材戦略の柱に基づく取り組み>
  • 安全を最優先し、お客さま視点で考える社員を育む組織づくり
  • 意欲と能力のある社員への挑戦・成長の機会の提供と支援
  • 一人ひとりが持つ価値観や能力を活かせる風土と仕組みづくり
  • 努力と成果に応じたメリハリのある評価と報酬
  • ライフプランに合わせた柔軟な働き方が選択できる環境整備と健康経営の推進 

  • リスク管理

      人材戦略委員会において、人材に関する各種計画策定とKPIの進捗確認を実施しており、本委員会に付議した内容は必要により取締役会にも報告しています。各種施策の有効性を測るとともに、人材戦略の具体的な取り組みを計画するにあたり、KPIのほか、全社員を対象に実施している従業員意識調査の結果を重要視しています。


    総合満足度の推移
    領域別の期待度と満足度

    当社は、従業員意識調査を定期的に実施しています。これは、仕事・職場等に対する従業員の意識と、それらに影響を与えている要因を系統や年代ごとに分析し、調査結果を今後の活性化 施策に活用することで、従業員の満足度を高めていくことを目的としたものです。
     2025年度より調査ツールを変更しました。従前は情報展開までに時間を要したり、柔軟な分析が困難である等の課題がありましたが、変更に伴い、柔軟でよりスピーディーな対策を講じることが可能となりました。単純に比較はできませんが、JR九州単体における2025年度の総合満足度はこれまでと比較して最も高い水準になっていると考えております。
     調査結果においては、組織マネジメントにおいて、動機づけ要因に分類される、上司の支援行動等が当社の強みであることが分かりました。一方、主に人的資源や施設環境等衛生要因に分類される項目に課題があることが認められました。強みは継続的に伸ばしていくとともに、弱みについては、改善を図ってまいります。


    指標と目標

     当社グループでは、企業理念の実現に向け、中期経営計画(2025-2027)の期間に注力すべき取り組みに対して非財務KPIを設定しています。 


    非財務KPI