価値創造の源泉である人づくり・人材戦略
基本的な考え方
当社グループの企業価値をつくりだす源泉は人材です。自ら学び、挑戦する人づくりに取り組むとともに、働きやすさの追求と働きがいの創出に努めています。多様な人材が活き活きと活躍できる環境をつくることで、当社グループの企業価値をさらに高め、持続的な成長につなげます。
JR九州グループ中期経営計画2022-2024の策定にあたり、外部環境変化を踏まえたシナリオプランニングの手法を用いて2030年長期ビジョン実現方針を定義しました。長期ビジョンを実現していくためには、戦略の実行・実現を担う人づくりが重要であるとの認識のもと、マテリアリティのひとつに「価値創造の源泉である人づくり」を掲げています。
経営戦略・ビジネスモデルだけでなく、人材を取り巻く労働市場・環境も大きく変化しており、これらに適合した人材戦略を策定し、実行していくことが必要です。一方、私たちが事業を行ううえで一人ひとりが常に立ち返るべき拠り所としている3つの「おこない」は、当社グループがこれからも変わらずに大切にすべき行動指針であり、企業文化を体現するものです。
JR九州の人材戦略
当社では、「JR九州グループ中期経営計画2022-2024」の達成、「2030年長期ビジョン」及び「あるべき姿」の実現に向けて基盤となる「人づくり」を推進するため、新しい人材戦略を策定しました。当社の原動力は「人」です。社員が働きがいを持っていきいきと活躍でき、また、仕事や研修等の挑戦の機会を通して成長することが、当社の未来につながっていくと考え、2つの基本方針と、人材戦略の4つの柱を掲げました。
「人間力」とは、誠実さ、向上心、包容力等の人として大切にして欲しい力のことです。「実務力」とは、課題発見力、提案力、実行力等の業務を遂行するうえで必要な力のことです。意欲と能力のある社員への挑戦・成長の機会の提供と支援、多様な価値観や能力を持つ社員の活躍による新たな価値の創造、努力と成果に応じたメリハリのある評価と報酬、ライフプランに合わせた柔軟な働き方が選択できる環境整備と健康経営の推進を柱に、社員が働きがいを持ち、いきいきと活躍できる会社づくりを行うとともに、人間力と実務力を併せ持った社員を育成していきます。
人材戦略の推進体制
2023年4月、ガバナンス強化の観点から、継続して人材戦略を審議する機関として、社長執行役員を委員長とする「人材戦略委員会」を設置しました。
「人材戦略委員会」にて、人材に関する各種計画策定や取り組みの進捗確認を行うとともに、取締役会は「人材戦略委員会」で審議された重要な事項について、必要に応じて報告を受け、指示を出すことにしています。
経営戦略の推進に向けた課題を解決するために、人材戦略の2つの基本方針「社員が働きがいを持ち、いきいきと活躍できる会社づくり」「人間力と実務力を持った社員の育成」を策定しました。これらの基本方針を踏まえ、「JR九州グループ中期経営計画2022-2024」で設定した非財務KPIに新たな指標を追加しました。
人材戦略委員会において、取り組み状況や進捗を確認するとともに、状況に応じて具体的な施策の改善を図ります。また、必要に応じて取締役会へ報告することで、人材戦略の実効性を高めていきます。