ライフプランに合わせた柔軟な働き方が選択できる環境整備と健康経営の推進
課題と打ち手の方向性
社会のあり方の変化や働き方の価値観の多様化など、従業員一人ひとりのライフプランに合わせた柔軟な働き方が選択できる環境整備が重要であると認識しています。転勤を前提としていたこれまでの制度を見直し、育児や介護等のライフステージに合わせた従業員の多様な働き方を実現するため、就業するエリアを選択できる制度を新設します。 加えて、フレックス勤務や短時間勤務、テレワーク等については、これまでも整備を図ってきましたが、引き続き、社会情勢や従業員の実態を注視し、より働きやすい環境の整備を推進します。
また、従業員一人ひとりの健康づくりは、従業員がいきいきと元気に働き続け、力を発揮するための基盤です。従業員の健康づくりを経営的な視点で考え、戦略的に実践する健康経営を推進します。
働きやすさ・働きがい
長時間労働の抑制
JR九州は、従業員の長時間労働の抑制を図り、ワークライフバランスを更に推進するために、時間外労働限度時間を1日8時間、時間外労働及び休日労働を合わせた限度時間を原則として1か月45時間、1年間360時間などとするルールを定め、労働時間管理を実施しています。主な取り組みは以下のとおりです。・ICカード等の客観的な記録を基礎とした労働時間の把握
・時間外及び休日労働実績の定期的なモニタリング
・月間80時間を超える時間外・休日労働を行った従業員全員に対する産業医面談の実施
多様な働き方を支える制度づくり
多様な働き方の実現とワークライフバランスの向上を目的に、テレワークを導入するとともに、一部の職場でフレックスタイム制を適用しています。また、従業員が仕事と子育てを両立させることができる働きやすい環境づくりにも積極的に取り組んでいます。3歳に満たない子を養育する従業員に対して、1日の労働時間を短縮する制度(短時間勤務制度)や小学校第6学年修了までの子又は特別支援学校等修了までの子を養育する従業員が、月5日を限度として無給休暇(養育休暇)を取得できる制度を導入しています。社員の健康づくりへの取り組み
JR九州グループ健康スローガン
当社グループは、2021年4月に「JR九州グループ健康宣言」を制定し健康経営を推進して参りました。2025年4月からは、JR九州グループ共通のスローガンを「あなたの健康は みんなの幸せ」と定め、社員一人ひとりが元気に“いきいき”と活躍できるよう、グループ一体となって健康経営を推進します。
JR九州グループの健康経営推進体制
社長を健康経営責任者、人事担当役員を健康経営推進総括責任者と定めた健康経営推進の体制を構築しています。健康経営を会社の経営上の重要な施策の一つとして捉え、その取り組みについて取締役会等に報告しています。健康経営を推進するため人事部、産業保健スタッフ、健康保険組合が連携しながら、各職場と共に社員の健康づくりの取り組みを進めています。また、JR九州グループ各社においても、健康経営責任者および推進担当部署を定め、JR九州を中心として各社の情報連携を図ることで、グループ全体で取り組みを推進する体制をつくっています。

健康経営における戦略マップ
健康経営で解決したい経営課題を明確にし、健康経営をより効果的かつ効率的に実行するため2024年9月に健康経営における「戦略マップ」を策定しました。

JR九州の健康づくり
当社では、役員等により構成される経営会議において、社員の健康状態や管理状況のフィードバックを行い、課題等を議論しています。 また、社員の健康数値に関するKPI(中期経営計画期間に合わせて設定)や従業員がまず取り組むべきこととして重点項目を設定することで、取り組みの進捗を図る指標としています。
●2025年度重点項目
①特定保健指導の利用
②二次検査受診
③人間ドック受診
④禁煙(減煙)
⑤運動習慣の定着

2025年3月、当社は、社員の健康管理を経営的な視点で考え、戦略的に実践する「健康経営」の取り組みが優良であると認められ「健康経営優良法人2025」の認定を受けました。
■「健康づくりの取り組み」の内容
具体的な取り組みとしては、産業医・保健師スタッフの職場巡回・健康相談などによる健康管理のサポートに加え、社員が楽しみながら健康づくりに取り組めるイベントを開催するなど、健康への意識啓発や運動習慣を身につける働きかけを積極的に行い、人事部や健康管理室が中心となって社員の健康づくりを推進しています。
■2025年度健康づくりの取り組みの骨子

禁煙推進
社員の健康増進及び受動喫煙防止のため、当社では2027年度より職場敷地内(屋内・屋外)にある全ての喫煙所を廃止し全面禁煙とします。また2025年度より段階的な禁煙時間帯を設定し、社員がより健康で働きやすい職場づくりを推進します。
【禁煙サポート施策】
・禁煙補助剤の配置
・禁煙サポートプログラムの費用助成
・卒煙マラソンの実施

予防・早期発見
二次検査費用助成
定期健康診断において、「要治療」または「要精密検査」等の判定により二次検査の対象となった社員に対し、早期治療・早期発見による重症化予防を目的として、二次検査に係る費用の助成を行っています。(上限5,000円)
人間ドック費用助成
社員とその家族の健康をサポートすることを目的に、2025年度より会社独自の人間ドック補助制度を新設しました。下記対象者に対し、人間ドック受診費用の助成を行っています。(上限37,000円)
【対象者】
社 員:年度末年齢20歳以上35歳未満の3歳毎の年齢に該当する者(※1)
配偶者:年度末年齢35歳以上の者(※2)
※1 35歳以上の社員はJR健保の制度により、年に1回自己負担5,000円で人間ドックを受診できます。
※2 配偶者のうち、JR健保の被扶養者は35歳以上の3歳毎の年齢に当たる年はJR健保の制度対象のため本制度対象外です。