多様な価値観や能力を持つ社員の活躍による新たな価値の創造

課題と打ち手の方向性

少子高齢化による労働人口の減少、社会構造の変化による雇用の流動化、コロナ禍を契機とした鉄道業界における採用競争力の低下といった労働市場の変化や、お客さま・地域の皆さま・株主の皆さま・従業員のニーズの変化に柔軟に対応し、企業が成長と進化を続けるためには、多様な価値観や能力を持つ社員の活躍を推進することで、新たな価値を創造していくことが必要です。
 女性、シニア、外国籍社員、障がい者、社会人経験者など、多様な人材を採用し、それぞれが持つ価値観を互いに受け入れ、協働し、活躍を推進することで、新たな価値を創造します。働きがいを創出し、個人及び会社の成長につなげ、企業としての社会的使命を果たします。


多様な社員の採用と活躍の推進
(女性、シニア、外国籍社員、障がい者等)

 当社では、就業経験の有無、年齢、宗教、性別、年齢、性的指向・性自認、障がいの有無に関わらず、積極的に多様な価値観を持った方々を従業員として迎えています。
 女性活躍推進については、中期経営計画において非財務KPIに新入社員の女性比率を掲げ、企業説明会等においては、仕事と子育ての両立など、男性も女性も働きやすい環境整備の取り組みなどを紹介し、優秀な人材の採用を目指しています。また、「女性活躍推進法」に基づく女性の活躍推進に関する行動計画を策定し、2025年4月1日までに管理職に占める女性の割合を7.5%以上とする目標を掲げました。女性も現場長やグループ会社の役員等に積極的に登用してマネジメントの経験を積んでいます。今後もキャリアアップを支援するため、選抜研修における女性社員の割合30%を目標として設定し、女性社員の上位職への意欲向上及びマネジメントに必要な知識・スキルの早期習得に向けた機会の拡充を図ります。引き続き、従業員の声に耳を傾け、現状を把握、課題の解決を図るなど、女性が継続的に働くことができる環境づくり、そして活躍できる仕組みづくりに取り組みます。
 障がい者雇用については、特例子会社「JR九州パレットワーク株式会社」において、新たに門司事業所を開設するなど、毎年雇用を拡大しています。今後も、新規事業の開拓等により、新たな雇用の場を創出するとともに、一人ひとりの個性が最大限に発揮される職場づくりを目指します。

高度な実務力を有する専門人材が活躍できる制度の導入

 2025年3月期より、高度な専門的能力を有する人材を評価・処遇する制度の新設します。マネジメント能力に限らず、専門的な知識・スキルを有する従業員が上位職に昇進でき、活躍できる環境を整えます。


経験者採用、リターン雇用による、多様なフィールドで培った強みや価値観を持つ社員の活躍の推進

 当社では、他社での社会人経験が企業の成長につながると考え、鉄道事業や事業開発の分野において、2024年3月期より本格的に経験者採用を開始し、2024年採用においては初めて経験者採用の計画数を公表しました。
 また、育児や介護等を理由に退職した従業員を対象としたリターン雇用の制度をリニューアルし、2023年10月より、一度退職したものの再び当社で力を発揮したいと考える方に対し、ハッピーターン採用を開始しました。
 多様な経験・能力・価値観を持った従業員が互いを知り、気づきや刺激を受けることで、柔軟な発想の中から新たな商品やサービス、事業が生まれます。従業員の"個"の力を最大限に活かすことにより、企業としての持続的な成長へつなげていきます。