尾曲がり猫を探して
「尾曲がり猫」の存在をはじめて知ったのは、都内の写真展でした。長崎県には、しっぽが曲がった猫がたくさん生息していて、そのしっぽが「幸運をひっかけてきてくれる」と考えられているそうです。南蛮貿易の時代に、外国船に乗ってやってきた尾曲がり猫。かわいい上に幸運を運んできてくれるとは。猫好きとしても、ぜひその姿を見てみたい……そんな思いで久しぶりに九州に向かいました。
まずは長崎の観光スポット、出島へ。江戸時代に行われていた南蛮貿易のために作られた人工島です。ねずみ退治のために外国船に乗せられていた猫が「ここは住みやすそうだニャ」と船を降りて、この界隈に居着いたのかもしれないと想像。尾曲がり猫の先祖の残留思念を感じます。
長崎の海辺には現代の外国船、ビルくらいのサイズ感の巨大な客船が停泊していて、外国人と思われる観光客の団体がぞろぞろ歩いていました。今の船は重装備で、猫が抜け出してくるスキはなさそうです。…