JR九州 環境報告2018

地球環境との共生

3Rの取り組み

 廃棄物の削減(Reduce)、再利用(Reuse)、リサイクル(Recycle)を進め、資源の有効活用にも積極的に取り組んでいます。

水資源の有効利用

 小倉総合車両センターでは、大量の水を車両や部品の洗浄に使用しています。使用した水は工場内で再利用するほか、1997年度には新たな給水システムを整え、約2km離れた小倉駅ビルへ送水し、中水として利用することで、大きな節水効果をあげています。
 また、駅ビルなどでは井水や雨水を利用するシステムを導入しており、水資源の節減に努めています。

給水システム(小倉総合車両センター)
給水システム(小倉総合車両センター)

ICカード乗車券の導入ときっぷのリサイクル

 2009年3月から、繰り返し使用可能なICカード乗車券「SUGOCA」を導入しました。鉄道利用や「SUGOCA」電子マネーによるお買物等の利便性を向上させ、紙資源の節減と廃棄物削減に廃棄物削減につなげています。 また、1995年度より使用済みきっぷを回収してリサイクルに取り組んでいます。回収したきっぷは製紙工場で、裏面の磁気部分を分離してトイレットペーパーに再生します。2016年度は約63トンのきっぷがトイレットペーパーに再生され、駅や列車内で利用されています。

SUGOCA
SUGOCA
使用済みきっぷから再生されたトイレットペーパー
使用済みきっぷから再生されたトイレットペーパー

社内会議のペーパーレス化

 2014年より更新を行っている省電力ノートブック型パソコンを活用し、社内会議のペーパーレス化に取り組んでいます。これにより、電子データによる資料等の共有が図られるなど、業務効率化にもつながっています。

ノートPC活用による会議
ノートブック型パソコンの活用による会議

ICカード認証導入によるコピー用紙削減

 2014年3月より、本社内の複合機やプリンタにおいてICカード認証機能を導入しました。印刷時に社員用ICカードをかざし、個人認証を行うことで利用状況の『見える化』が可能となり、ミスプリントの防止機能も有することで紙資源の節減につながっています。

ICカード認証複合機
ICカード認証複合機

建設廃棄物の削減

 工事において、廃棄物を抑制する設計や工法及び再利用の検討を行い、廃棄物排出量の削減に努めています。また、工事に使用する建設資材の削減や廃棄量を抑制できるような資材の導入に努めています。なお、発生した産業廃棄物は廃棄物処理法に基づき適正な処理を行っています。
 高架下建物新築工事では、杭工事においてコンクリートやセメントミルクを用いない工法である鋼管杭を使用しています。これにより、泥水・残土などの産業廃棄物の排出がなく、セメントによる水質汚染がないなど、環境負荷の低減に寄与しています。またコンクリートミキサー車などの工事車両の出入りが不要であることから騒音・排気ガスなどの軽減にもつながっています。

高架下建物新築工事(杭打設状況)
高架下建物新築工事(杭打設状況)

まくらぎの長寿命化

 従来から敷設されている木製まくらぎの交換時には、より耐用年数の長いTPCまくらぎ(コンクリート製)や合成まくらぎ(ガラス繊維と発泡ウレタンにより構成)などへの置き換えを実施しており、2006年度から2016年度の間に、累計で約36万3,000本を導入しました。TPCまくらぎは、木製まくらぎの約3.5倍の寿命が見込まれており、将来的には交換数量の大幅な削減による廃棄物の減少や材料確保のための森林伐採の抑制につながります。

TPCまくらぎの敷設
TPCまくらぎの敷設

グループ会社の取り組み

食包材廃棄ロスの削減

 外食系フランチャイズビジネスを九州一円で展開しているJR九州ファーストフーズ(株)では、食包材廃棄ロス削減に取り組んでいます。
 各店舗において、曜日やキャンペーン及び売れ筋等を考慮した売上計画に基づく商品作成を行うとともに、日々の売上動向を見ながら随時修正を行っています。また、発注においてもマニュアルに基づき過剰在庫とならないよう努めています。
 さらに、一部店舗では、店内でのお召し上がり時に使い捨ての紙製カップではなく陶器カップでのご提供を実施しています。

店内用マグカップ
店内用マグカップ
生ごみのリサイクル

 「JR博多シティ」、「JRおおいたシティ」、「アミュプラザ鹿児島」をそれぞれ運営する(株)JR博多シティ、(株)JR大分シティ、鹿児島ターミナルビル(株)では、商業施設内のテナント等で発生した各種ごみを分別し、生ごみについては焼却処分とせず、専門業者を通じて肥料化しています。

生ごみ処理機(JR博多シティ)
生ごみ処理機(JR博多シティ)