JR九州 環境報告2018

地球環境との共生

騒音対策

 列車の走行に伴う沿線での騒音や振動の低減に努めています。

新幹線の騒音対策

 新幹線の騒音や振動については、国により基準や指針などが定められています。JR九州では騒音低減のために、鉄道建設・運輸施設整備支援機構と協力して、地上設備と車両の両面から対策を行っています。
 地上設備面では、トンネル緩衝工、防音壁のかさ上げ、Y型防音壁や吸音板の設置、レールの定期的な削正などを行っています。
 車両面では、九州新幹線全線開業にあわせて騒音等の環境により配慮した新しい車両を導入し、沿線の環境の向上に努めています。また、定期的な車輪削正や車輪フラットの常時監視等を行っています。

トンネル緩衝工
トンネル緩衝工
全周ホロ
全周ホロ

在来線の騒音対策

 在来線の騒音対策については、ロングレール化によるレール継目の除去及び分岐器の改良(ポイント部の継目除去)、車輪削正などを行い、騒音の低減に努めています。また、橋りょう上において騒音低減効果が期待されるレール締結装置の試験敷設を現在実施しています。
 熊本駅及び大分駅の高架事業では、列車走行時の騒音が低減される弾性バラスト軌道を敷設しています。弾性バラスト軌道は、PCまくらぎ下面に弾性材(ゴム)を取り付け、高架橋の構造物音を軽減するとともに、消音バラスト(豆砕石)により、列車走行時に発生する騒音や反響音を吸収します。
 新水前寺駅構内では、低騒音、低振動に効果のあるL形台座フローティング・ラダー軌道を敷設しました。フローティング・ラダー軌道は、ラダーまくらぎ(縦まくらぎ)を低弾性のばねで支持した防振軌道であり、構造物騒音を大幅に低減します。
 その他、大規模な改修の際には、国が定めた「在来鉄道の新設又は大規模改良に際しての騒音対策の指針について」を遵守するよう取り組んでいます。
 車両の車輪については、定期検査及び走行時において、車輪に偏った摩耗などを発見した場合には、車輪の削正を行い、適正な状態を維持しています。

弾性バラスト軌道(大分駅)
弾性バラスト軌道(大分駅)
L形台座式フローティング・ラダー軌道(新水前寺駅)
L形台座式フローティング・ラダー軌道(新水前寺駅)
車輪削正
車輪削正