
熊本乗務センター機関士 市原 昌之
私が機関士の免許を取得したのは2005年7月。僅か2ヵ月も経たずに引退が決まっていた「SLあそBOY」。先輩機関士のお気遣いで任されたラストランの乗務は、その勇姿を一目見ようと手を振って頂いた沿線の方々や、熊本駅にお別れにきてくださった沢山のファンの方々、今でも目に焼き付いています。「SL人吉」になっても、沿線や駅で手を振ってくださる地域の皆さまやご乗車のお客さまの笑顔を見るのが一番の楽しみです。
鉄道の原点であるSLが九州から姿を消すことは寂しくてなりませんが、最後の一年も日々の機関車の調子を把握し、機関助士と息を合わせて乗務します。
「SLあそBOY」時代からの思い出を振り返り、最後の勇姿を応援してくださる地域の方、ファンの方の思いを乗せて走ります。