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社内横断で未来の鉄道をつくる
未来鉄道プロジェクト

未来鉄道プロジェクト

INDEX

  • INTRODUCTION

  • THEME.1

  • THEME.2

  • THEME.3

  • THEME.4

  • IN FUTURE

INTRODUCTION

本藏 泰YUTAKA MOTOKURA

鉄道事業本部 事業統括部
2003年入社

新型コロナウイルスを契機に社会は大きく揺れ動き、新たな生活様式や価値観が出現しました。それは鉄道事業においても同様であり、JR九州は持続的な鉄道事業運営のため、BPR(ビジネスプロセス・リエンジニアリング=業務変革)を実施。短期間のうちに構造改革を実現し、次なるステップとして「未来鉄道プロジェクト」を立ち上げました。

未来鉄道プロジェクト

九州のまちづくりを牽引する
「未来の鉄道」をつくる。

  • 未来の稼ぎ方
  • 未来の輸送体系
  • 未来のメンテナンス
  • 未来の設備
  • 未来のバックオフィス

「未来鉄道プロジェクト」は九州のまちづくりを牽引する「未来の鉄道」をつくることを目的として、鉄道の価値向上に全社員で取り組む系統横断型のプロジェクトです。「モビリティの進化」と「経営体力の強化」という二本の柱のもと、「未来の稼ぎ方」「未来の輸送体系」「未来のメンテナンス」「未来の設備」「未来のバックオフィス」などのテーマごとにプロジェクトメンバーたちが多様な取り組みを進めています。

THEME.1 未来の稼ぎ方

前例のないアイディアから
「未来の稼ぎ方」を形にする。

松本 真美MAMI MATSUMOTO

営業部 営業課
2015年入社

「未来の稼ぎ方」では、鉄道事業において新たな収益を得るための施策の企画や実行を行っています。新しい層のお客さまを獲得・拡大していくためには、JR九州が持つリソースを見つめ直して新しい価値を提案し、お客さまとの接点を創出することが必要です。その具体的な施策の例として、「免許返納おでかけきっぷ」と「D&S(デザイン&ストーリー)列車を活用したフォトウェディング」があります。どちらも前例のない施策であり、特にフォトウェディングの企画段階では普段お客さまが立ち入ることのできない場所で撮影を行うために、系統を超えて「どうすれば実現できるか」を考え、議論を重ねた結果、今までになかった施策を実行することができました。

私は乗務員を経て今回のプロジェクトで初めて企画に挑戦しましたが、自分のアイディアが形になっていく様子にはとてもワクワクしました。「免許返納おでかけきっぷ」では多くのメディアに取り上げていただき、フォトウェディングでは九州以外からの需要も多いことを知りました。また、タイアップ企画や広告展開の際にはJR九州という名前で信頼していただくことができ、自分たちのブランド力も再確認することができました。私自身、社内外のいろいろな人たちと関わることで視野や考え方が大きく広がったので、これからは「未来の稼ぎ方」のチームだけでなく、JR九州の社員全員でアイディアを考えられるような場をつくりだしていきたいです。

THEME.2 未来の輸送体系

安全で効率的な列車の運行を通じて
選ばれる移動手段へ。

大川 雄太郎YUTARO OKAWA

運輸部 企画課 未来鉄道プロジェクト
2019年入社

「未来の輸送体系」では、需要に応じた車両や乗務員の最適な運用や自動運転の拡大といった「輸送体系」の進化に取り組んでいます。社会変化や生産年齢人口の減少によってお客さまのご利用や社員の労働環境が大きく変動する中、効率的な列車の運行体系やオペレーションを通じて、さまざまな需要の変化に柔軟に対応できる体制の構築をめざしています。より効率的な鉄道の運営を大きな目標にしながらも、ゆらぐことがないことは「安全」です。積極的に新技術の導入に挑戦していく中で、それらの技術が省令や基準をしっかり満たしたものとなっているか、どういったリスクがあるのか?といった検討を様々な場面や局面を想定して一つ一つクリアしていきます。簡単には解決できない問題も多々ある中、他の部署や現場との意見交換、現地試験などを繰り返しながら、お客さまにとっても社員にとっても満足していただける安全で効率的な未来の鉄道輸送を考えている最中です。

検討事例 | 未来の輸送体系

  • 需要に応じた柔軟な輸送力の提供
  • 自動運転の拡大

鉄道は安全・安心で快適に利用できる交通手段でなくてはいけません。だからこそ私たちは何度も議論を続け、時には立ち止まって「本当にこれでいいのか」と自問しています。私自身、このプロジェクトを通じて、鉄道がいかに高度で複雑なシステムであって、それらを変えることの難しさを実感しているところです。飛行機やバス、マイカーなど様々な交通手段もある中で鉄道がお客さまに選んでいただける、必要とされる移動手段になるためには、より快適で魅力的な未来の鉄道の姿を描く必要があると考えています。私は入社から数年という若手ですが、未来のJR九州を考えるというプロジェクトに参加できて大きなやりがいを感じていますし、自分自身でやるべき仕事をつくりだしていくという経験は、今後の社会人人生においても大きな糧になると確信しています。

THEME.3 未来のメンテナンス

先端技術を活用して
鉄道技術者の働き方を変える。

山口 寛史HIROFUMI YAMAGUCHI

工務部 工事課 土木技術マネジメント
2016年入社

「未来のメンテナンス」では、機械化と省人化によって安全性と生産性を両立させたメンテナンスを目指しています。その中で現在、維持管理用のドローン開発や、AIなどを活用した列車見張りシステムの開発に取り組んでいます。ドローンについては異常時の線路点検や構造物検査などでの活用を見込んでおり、鉄道技術者が徒歩と目視で行っていた点検業務を代替することが主な目的です。今後、日本の生産年齢人口の減少が確実視される中、鉄道技術者の現場業務の負担を軽減し、より高度な業務に集中するためには欠かせない重要な取り組みだといえます。そしてAI活用については、線路内作業時に必要な命を守る列車見張員の業務を検知システムに置き換えることで、鉄道従事者およびお客さまの安全性向上を目的としています。係員(ヒト)の注意力に依存せず、保安体制を機械系(システム)に移行することは事故の撲滅にもつながります。

検討事例 | 未来のメンテナンス

  • CBM※(状態基準保全)の実現
  • 生産性と安全性の向上

機械化・省人化と並んでもうひとつ、「未来のメンテナンス」ではCBM(状態基準保全)と呼ばれるメンテナンス手法を取り入れています。これはタイムベース(時間基準)ではなく設備の状態を基準にしてメンテナンスを行っていくという考え方であり、センシング・モニタリング技術や蓄積データの分析に基づく異常検知・劣化予測などにも取り組んでいます。ドローンやAI、データ分析など、今私たちが取り組んでいる業務が形になれば、将来、鉄道技術者の働き方は大きく変わるはずです。鉄道には鉄道特有の制約があり、技術的なハードルは高いのですが、開発や実証試験だけで終わらず、しっかりと現場で使ってもらえるような技術を実現し、ひいては沿線の自治体や関連企業などにも貢献できたらと考えています。

THEME.4 未来の設備

鉄道技術者がワクワクできる
未来の鉄道設備を実現する。

丸山 翔大SHODAI MARUYAMA

工務部 信号通信課
2015年入社

今後、生産年齢人口の減少や自然災害の深刻化などが予想される中で鉄道設備を維持していくためには、未来を見据えて最適な設備のあり方を再検討する必要があります。私が担当する「未来の設備」では、「ワクワクする未来の鉄道設備」の実現をめざしています。鉄道の設備やルールは国鉄時代から長年変わっていないものも多くあるのですが、鉄道には鉄道営業法という列車の安全輸送を確保するための厳格な法令があり、これを遵守する必要があるからです。新しい技術や設備を何でも使えばいいというわけではなく、法令にのっとって考えなければいけない点や、安全を第一に費用対効果を考える点などにプロジェクトの難しさを感じています。

検討事例 | 未来の設備

未来の設備

プロジェクトでは最新技術に触れることができ、社外の関係者と接する機会も多くあります。毎日のように新しい技術や情報を得ることができる環境です。また、未来鉄道プロジェクトは系統を横断して行っているため、他の系統の社員たちと一緒に考えることで、JR九州の現状や他の系統の人たちがどのような思いで働いているかも知ることができました。各種施策については費用対効果を考えればコスト削減策ばかりになってしまいますが、それでは「ワクワク」がありません。最新技術を使って設備をゼロから再構築し、ワクワクする未来の鉄道設備を実現していきたいと考えています。そして私自身も、その施策の第一人者になれるよう成長していきたいです。

プロジェクトの今後

未来鉄道プロジェクトは2030年度をゴールに設定していますが、これはあくまでも区切りであり、真のゴールは鉄道の価値向上です。鉄道だけでなく、自動車やバス、ITなどのさまざまな分野で新技術が生まれ、実用化されている今、交通インフラ革命が起きる日はもはや遠い未来のことではありません。この革命の中心に立ち、自らが主体となって九州をより良くできるのは、未来鉄道プロジェクトに携わる大きな魅力だと考えています。
未来鉄道プロジェクトは全員が参加し、自分たちの手で鉄道の未来をつくっていくプロジェクトです。だからこそ、新しい世代の知識や感覚は不可欠です。これからJR九州に入社するみなさまも、ぜひ未来鉄道プロジェクトに加わって、自らの手で未来をつくる醍醐味を感じていただきたいと思います。

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